さて、ソチオリンピックが終わりました。
今回は深夜枠で中継のものは見たいけど見られなかった方もいるかもしれませんね。毎度ながら見るぞ見るぞと思っていても、なかなかじっくり見られずじまいに終わってしまうのが私にとってのオリンピックなのですが…今回のオリンピックは…今まで以上にじっくり見ることができませんでした~。
オリンピックは「平和な祭典」で国同士のいがみ合いはここでは休戦して、各国代表の選手同士が切磋琢磨して自分の持てるパフォーマンスをどこまでフルに発揮できるか?を競うイベントで、それで十分なんじゃないかな?…というのが私の持論です。
しかし、当の選手のみなさん以上にやたら外面や結果を重視する外野というのが、毎回毎回でてくるんですよね。このことはじっくり見ることができなかった人間の耳に届くぐらい目立つもので…具体的には東京五輪・パラリンピック組織委員会会長の森喜朗元首相が、浅田真央選手の演技に対して言った結果論だとか、韓国のキム・ヨナ選手の銀メダル判定に対して韓国民が激怒し、ツイッターで金メダルはく奪の署名運動をする動きだとか…。
本人達に悪気はないのはわかるのですが、悪気がないからこそ、ちょっと無神経なのでは。例えばプロ野球中継を見て、点を入れられたり、凡ミスしたりするのを見て野次を飛ばしたりする輩は我が家においても存在しています。外に聞こえない範囲で、誰も気分を害したりしなければ、これは「個人の自由だよね」で片付くと思います。もっとも、野次を聞かされるこちらとしては不愉快極まりないのですが…(笑)
私は見ることができなかったのですが、いい話も目立たないながらもあったみたいで、男子クロスカントリーで、レース中に転倒してスキー板が壊れてしまったロシアの選手に、カナダのコーチがスキー板を手渡したシーンがあったり、試合がすでに決まっていても、最後まで何度でも立ち上がって滑ろうとする選手がいたりと、こういうシーンは中継じゃないと見られない屈指のシーンだっただろうと思います。
またフィギュア女子フリーで、国を問わず、性別・年齢を問わず、世界が感動し歓喜と賞賛の声が聞こえる中で、浅田真央選手が演技をやり切ったと納得していくシーン。
…『記録より記憶』の素晴らしさを証明してくれたシーンだったと思います。
スポーツマンシップに則り、選手一人ひとりがリスペクトされて、アスリートの挑戦が更に報われるジャッジに精度アップして行って欲しい、心から喜べるスポーツマンの祭典であって欲しいものですね。選手の皆さん、お疲れ様でした!感動をありがとうございました!
…全然見れなかったけど…><
深夜テンション?!
ソチオリンピックが開幕しましたね~と思っていたらあっという間に閉幕です。
寝不足だ~という方も多いのではないでしょうか?
NHKの放送も毎日朝4時までやってますから、さすがに全部見ていると身体がもちませんし、そもそも起きてられずにそのまま寝ちゃったりしますよね。しかし、どうしてオリンピックの放送は深夜帯なのでしょうか?
ソチと日本の時差は5時間あるので、しょうがないとは思いますが、それにしても高梨沙羅選手のスキージャンプはNHKのテレビ中継は2時半から4時。…ということは、現地時間でも21時半から23時です。競技する人も大変ですよね。これは、ヨーロッパやアメリカなどでのテレビ放送を考えるとこのようになってしまうのも仕方がないそうです。ヨーロッパでは、日本とは逆でソチより時間が5時間程度早くなります。ヨーロッパで夕方以降にテレビ放送をやろうとするとどうしてもソチでの時間を遅くせざるを得ない。また、アメリカでは日本の5時間よりも時差が大きく9時間から10時間程度。ソチで19時くらいに放送するとアメリカでは、深夜となってしまいます。ただ日本人は、寝不足になる一方ですよね~。
■寝不足の影響
寝不足が体に与える影響は単純に体調不良に繋がったり、思考が鈍くなって意識が朦朧(もうろう)としてくるなど、かなり辛い状態がおとずれます。免疫機能も衰えるので風邪等引きやすくなったり、目の潤いが衰えて、いきなり朝日を浴びたりすると涙が止まらなくなるので、出勤の運転中など非常に危険だったりします。こういった体調不良に繋がるであろうことは、割とみなさんは百も承知だったりすると思うのですが、精神的にも、普段の行動にも、かなり影響していることをご存じだったでしょうか?つまり、眠さや倦怠感から、極端な無感動・無気力になったり、恥ずかしい事を平気でしでかしてしまう…といった典型的な深夜テンションのことです。
■おそるべき深夜テンション!
日中行動に移せないようなことが平気で出来てしまったり、衝動的に奇行・悪行・いたずらに走ってしまったり、どうでもいいことやくだらないことがとても面白く感じられるようになってしまう傾向があります。そして冷静になってから当時のことを振り返ってみると、「あのとき自分はどうしてあそこまでエキサイトしてしまっていたのだろう」「あれのどこが面白かったのだろう」「どうしてあんなことをしてしまったんだ・・・」等と黒歴史(消し去りたい過去)を次々と生産していらっしゃる方もあるかもしれません。
■なぜ深夜にテンションが上がるのか
人間は夜間に休息をとるよう体が覚えていますが、この時間帯に無理に体を動かそうとすると自律神経のバランスが乱れ、本来なら昼間に活発になるはずの交感神経が優位になり、興奮状態に陥ってしまうそうです。また、眠気・疲労からくる判断力の低下や、心理的開放感(つまり昼・夜の区別がつかなくなっている状態)が重なり、そういった深夜の異常行動に繋がってしまうのだとか…。
■まとめ(…のようなもの)
今回調べてみて…私も実感があるかもしれないな~と回想しています。学生のころ、特に中学校のころ、かなり夜更かしをしていました。特にテスト前とか、意味もなく起きてたりしていたものでした。今でこそ思うと、学校の授業だったり、人間関係だったり、部活だったり…かなり雑に対応していました。雑…というと、手を抜いている印象があるのですが、手を抜いているわけではなく、余裕もなかったんですよね~。周りを観察したり、空気を読んだり、そういう意識がとことん欠けていたな~と今になってすごく実感できます。なるほど、あれは夜更かしが原因だったんだな~と思えば、すごく納得してしまいます。やっぱり、こうしたことが普通になってくると判断力の低下から本当にヒューマンエラーを起こし、取り返しの付かない事態を招いてしまう場合もあるかもしれません。また、もしも今現在、あなたの身近に真剣に寝不足を訴える人が居たならば、取り返しの付かないことが起きる前に何らかのフォローを考えた方が良いのかもしれません。
やっぱり、夜はちゃんと寝た方がいいんですよね~!
首に負担をかけない動き
先日、自動車の運転中に後続車両に追突されてしまいました。私には非がなく交通事故として処理をするために警察や保険会社の担当者にも来てもらい、今後のことについて説明を受けたのですが、裂傷など表立ったケガをしていなくてもいずれ痛みが発症することもあるので病院に行くようにというアドバイスをもらい、交通事故現場の近くにある病院の整形外科で診察を受けました。レントゲンの撮影をしてもらって、その場で医師に確認をしてもらったところ異常は特に見つからないということで、シップを大量に処方されてその日は自宅へ帰りました。交通事故後、数日が経過して何となく首のあたりに違和感があり日常生活にも支障があったので、治療をしてもらうために病院へ行き現状を話しました。しかし、レントゲン写真には異常が見られないことから医師はそれ以上の治療をしてくれませんし、再びシップを処方するだけで話を聞いてもらうこともできなかったので、近所の接骨院で診てもらうことにしたのです。交通事故の際に担当してくれた保険会社の担当者も指定の病院以外でも治療費を補償してくれるということでしたので、安心して交通事故によるケガの治療を受けることができました。接骨院ではレントゲン写真では確認できないような骨や関節の僅かなズレや神経の部分などを細かく診断してくれて、首の辛さを改善すると言ってもらえました。日常生活において首に負担をかけないような動きなどを的確にアドバイスしてくれましたので、それ以上痛みが悪化することはありませんでした。交通事故後しばらくしても痛みや痺れが取れないのであれば、マッサージやストレッチそして超音波などで少しずつ治療をしていくのです。首の痛みや違和感を体が無意識にカバーしているので、肩こりや背中のハリそして腰の痛みなども合わせて発症していることに接骨院の施術者が気づき、首の治療とともに全身ケアをしてくれました。交通事故から長期間が経過しましたが、ようやく首に意識がいくこともなくなりシップを貼る必要もなくなったので完治という宣言を受けました。その後も痛みが出るようであればまた施術をすると言ってもらえたので、安心して生活をすることができています。
寒さに立向かおう!①
さて、早いもので2月も中旬です。日は長くなってきましたが、それでも冬の寒気はまだまだ続きそうですね。
このように寒さが増してくると起こりやすいのが下記の症状です。
【冬によく出る症状】肩こり・頭痛■腰痛■肌荒れ・不眠・生理痛・生理不順・手足のしびれやだるさ・むくみ などなど
どうして寒くなると、こうした症状が出やすいのでしょうか?キーとなってくるのは「冷えと血行」です。
季節と季節の移り変わり…春:「暖かくなってきたな~」夏:「暑くなってきたな~」
秋:「涼しくなってきたな~」冬:「寒くなってきたな~」
と肌身で感じることで、季節が移ったな…と実感することができます。季節の移り変わりというものは徐々に気温が変化していくものだと…そう考えてしまいがちなのですが、ここ近年はドカンと変貌するようになってきました。10月なのにまだ暑いな~と思っていたところが、不意打ちのようにある日を境に一気に冷え込むようになりました。こうした不意打ちが起こるとやっぱり体に支障をきたしやすくなります。具体的には血液循環を悪くし、身体の冷えに繋がっていきます。また2月は1年で一番気温が下がる時期です。寒さによる血行不良が肩こりや腰痛の原因になるわけです。
寒さを感じ始めると首を「ギュッ」と縮めたり、背中を丸めこんで「ギュッ」と防御態勢をとったり、この筋肉を「ギュッ」と必要以上に無闇に固めてしまいます。するとこれが原因で血管を縮めてしまって、そのことで血行が悪くなり、結果疲労物質を溜めて肩こり腰痛を招きます。冬を元気に温かく過ごすには、「対策」をもって立ち向かいましょう!
■服装を工夫・対策!
お出かけする時には、とにかくガッチリと鎧のように防寒着に身を包みたくなるのですが、ここはバランスを重視するとよいでしょう。
ウェアは厚く、インナーは薄く…体温調節をしやすい形が理想的です。
まず上着。上着は基本的に風の通さない物が基本です。ダウンジャケットのような軽い上着であれば長時間着ていても肩がこることはありません。
その下のインナーは寒さが苦手な方だと特についつい何枚も重ね着してしまいたくなりがちなのですが、勇気をもって薄着にします。ハイネックのセーターやヒートテック効果のあるシャツ、保温効果のある効率のいい服を装備します。
えっ薄着ぃ~?と思われるかもしれませんが、薄着がお勧めなのは、3つの理由があります。
①着込み過ぎてしまうと背中など汗をかいてしまう。お出かけ先で「あれ、ちょっと着すぎたかな?」と思ったことはありませんか?ポカポカしてくると、それを冷却しようと身体は汗をかきはじめるので、これが知らず知らずに、必要以上に冷えてしまって、その結果、風邪をひきやすくなってしまいます。
②体を動かしているうちに身体はどんどん温まる。歩いたり身体を動かしていく内に5分、10分後には体がどんどんポカポカしてきます。寒さを全く感じないぐらい着込んでしまうと、①のように汗をかいてしまいます。したがってお出かけのスタート時点はむしろ多少寒さを感じるぐらいが実はベスト!
「放熱」することも視野に入れた構成の装備にします。
③ おでかけ先の室内施設に入ると、暖房がかなり効いている。これはお出かけする理由にもよるのですが、これがショッピングだったり屋内の施設に向かうものであれば、大概そこでは暖房がガンガンに効いています。暖房と防寒着のダブルパンチで結果①のように汗をかいてしまうんですね。また着込みすぎた場合、暑くなると上着脱ぐほかなくなってくるのですが、インナーが薄着であれば上着のジッパーを解放して通気性を良くするだけでも、放熱の効率がよいのです。
また薄着でもマフラーなど…首元を温めるようにするとあら不思議!寒さがあまり気にならなくなってきます。なおかつ寒い場合は頭を温めるニット帽をかぶったり、帽子は嫌だという方はイアーマフラーがお勧めです。イアーマフラーはイアホンのようなものを想像してしまうのですが、耳だけぽっこりつけられるものが主流になってきているので、ヘアースタイルが乱れることはありません。
最後に足元です。冷えは足元から来る事が多いので、足元はしっかり対策します。
ズボンであれば、ズボン下は欠かせられません。また足の裏も汗をかきやすく、それが原因で靴下が蒸れてしまいます。これをずっと放置してしまうと冷えに繋がるので、気になる方は靴下の変えも持っておくと安心です。また女性の方ですと、ハイヒールやつま先の開いたサンダルは冷えと締め付けのダブルパンチで自分から血行を悪くしてしまっているようなものなので控えた方が無難でしょう。
さて、 ここまではあくまで外出時、体を動かすことが前提な場合での服装対策でした。
これがオフィスワークになってくると、じっと体を動かさずに作業をすることになるので、自然とポカポカしてくることはなかなかありません。
もっとも室内なので暖房が効いていると思いますので、そこまで着込む必要はないでしょう。しかし、寒気というものは低い位置にこそたまるものです。冷えやすく手薄になりやすいのが足元です。特に足の冷えは対策が難しいです。
ヒザかけは基本だと思いますが、靴下を重ね履きしたり、防寒スリッパに履き替えたり、その防寒スリッパにカイロを仕込んだり…といろいろ方法があるかと思います。
かくいう私はまだ試しておりませんが、最近テレビで紹介されていた方法で、ご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。電気やガスなどのエネルギーを節約して住まいを快適にする方法を研究している東京都市大学の宿谷昌則教授が提唱していた方法…「アルミホイル」を足に巻いて、スリッパを履くと全然違うそうです!それもそのはず…アルミホイルは「宇宙服」にも使用されているそうで、-100度になることもある宇宙空間でも体を冷気から守る保温力があるそうなんです! アルミホイルは100均にもありますし、どうかオフィスで働くみなさん、試してみてくださいね!
以上、今回は服装に関しておそらく既出かと思われますが、提案してみました。
きっとみなさんもさまざまな工夫をなされていることだろうと思います。
つらい季節をじっと守りに入るのではなく、対策をもっていろいろ自分で実験しながら対処する…こうした試行錯誤をしていると寒くてつらい季節もなんだか楽しくなってきませんか?やっぱり、楽しむことこそ元気の根源ですよね!
事故はその翌日から
昔、知り合いが交通事故にあったと聞いて、驚いて様子を聞いたら、大丈夫だったと聞いて安心した。しかし次に会ったときに、また事情を聴いて驚いた。事故にあったその時は、何ともなかったが、その翌日から首が痛くなり、肩が痛くなり我慢できなくなり病院に行ったら、交通事故の後遺症だと言われ、それから病院に通っていると言っていた。その話を聞いて、以前、母親から聞いた話を思い出した。もし交通事故にあったら、その時は何ともなくても、後から何か症状がでることもあるから、必ず、相手の名前と電話番号を聞いておくこと、「大丈夫、大丈夫」と言って、そのまま別れては絶対だめだと。交通事故は本当に怖い。自分がいくら気をつけていても、巻き込まれることもあるから。しかもホッとしたのもつかの間、後から厄介な症状が出ることもあるなんて。交通事故といえば、最近のニュースでは、桜塚やっくんが高速道路で事故にあい亡くなってしまったことだ。私は、特に彼のファンだとかそういったことはないが、彼が一時期、活躍していたのも知っていたし、大変な人気があったのもよく知っている。誰もが、あの時の彼を見たら、実力もあったのかもしれないが、時流に乗って運がよく上手いことやってるなあと思うだろう。特に、芸能界は他の世界と違って、実力よりも言葉では表現が難しい目には見えない運というものにかなり影響されるものだと、私自身は勝手に思ってしまう。どんなに実力があっても運がなければ、芽が出ないのが芸能界たるもののような気がする。その中で、あれ程の活躍をした彼は、あの時期だけみると、運がありラッキーな男とみえるだろう。でも何年か後には、あんなに若くして不幸な亡くなり方をしてしまう。ずいぶん昔に見た、グゥイネス・パルトロー主演の「スライディングドア」という映画を思い出した。その映画は、ヒロインの人生が、電車にちゃんと乗れた後の人生と、電車に乗れなかった後の人生が、同時進行に進んでいき、衝撃的な結末になるというストーリーである。最初のうちは、電車に乗れなかったほうの人生のほうが良くて、仕事も新しい恋人もできて順調に進んでいるように思えるが、最後に交通事故で死んでしまう。電車に乗れたほうの人生は、観客がイライラするほど恋人に騙され続け「あ~あ」という人生だが、最後に階段から落ち大けがをするが、回復して新たな人生を歩んでいくという前向きなストーリーで終わる。このとき、私は、あんまりいい時期ではなかったが、この映画を見て、考え方が変わった。人生、何が起こるか分からない、今は良くなくても最後にどんなどんでん返しがあるか分からない。ひとつ言えることは、命があれば、“よし”であるということだ。
猫背すぎるでしょ、自分
こないだ友達と喫茶店で待ち合わせていた時のことです。
わたしのほうが先に着いて、友達が入ってきたらすぐ視界に入るように、入り口のガラスドアに近い席を選んで座っていました。
しばらくすると、友達からメールが。駅を出てからの道順がよく判らないって。
最初の角を曲がれば殆ど一本道だから、その旨メールして、ちょっと待ってもまだ来ません。ふつうなら駅から5分とかからない店なので、まさか一本道なのに迷子?とか思ってもう一度メールを打ちながら、途中でちらっと入り口を見たら友達登場。同時に、ガラスドアにうつった自分の姿も目に入りました。
スマホの画面に指を乗せるだけのために、机にしがみつきそうな勢いで背中を曲げきっている自分の姿が。猫背すぎるでしょ、自分。
と、自分で内心つっこんで、友達にもさぞわたしはおばあさんに見えたことだろう、と気恥ずかしくなりました。
友達はそんなことおくびにも出さずにすぐにぎやかなおしゃべりタイムとなりましたが、その日は帰宅してからも、自分の猫背さ加減がずいぶん気になっていたものです。
美容整体への興味が、そのとき初めてわきました。
近くの接骨院では美容整体の看板も出しているので、こんど行ってみようと思います。猫背って、調べてみると、けっこういろんな病気のもとになってるみたいなんですね。
早く治さなきゃ。
母の痛み
自転車に乗っていた母が、車とぶつかって思いっきり腰を打ちつけた。
腰だけですんでよかった、ともいえるが、後遺症が長びき、もう20年以上も経過した今で
も、時々腰をさすって辛そうにしている。
もちろん定期的に医者に診せてはいるのだが、なんだかちっとも治らない。
そのうち、首が痛いと言い出して、当初原因不明だったそれも腰から来る何らかの影響ら
しいところまでは判ったのだが、どう治療すればいいのかが判らない。
どこかにいい接骨院でもないものか。
七十歳を越えた母を、いまだに楽にさせてやれない不甲斐なさを噛み締めながら、そう
思っている今日このごろ。
交通事故関連の治療に強いさいがわ接骨院、というところがあることを、ネットで知っ
た。
こんど行ってみよう。
こんな古くから抱え込んでる症状でも、今から劇的に直してくれる、なんてことはあるの
だろうか。あってほしいものだが。
接骨院と整骨院
時々、急に右の肩甲骨がきゅーんと痛むことがあります。
胸がきゅーんなら恋かしら、と思うところですが、肩甲骨では何のロマンもありません。
たぶん、いつも鞄を右肩に提げていて、無意識に右肩だけ上げ気味で歩いているからなん
でしょうね。
骨がゆがんでいるのかなあ、治しにいかなきゃなあ、とは思うものの、日々の忙しさに取
り紛れて、なかなか整骨院とか整体マッサージとか、そういうところの扉を叩く機会もな
いまま過ごしています。
まあ、そういう場所には一度も行ったことがないから、どうも何となく気後れする、って
こともありますけどね。何しろ接骨院と整骨院の違いもよく判ってないくらいなんだか
ら。
そりゃ字面を見れば全然ちがうんだろうなってことだけは見当つきますが、それぞれの具
体的なイメージは浮かべにくいんです。
わたしが今行くべきなのは、接骨院よりは整骨院なのでしょうね。折れた骨をもとに戻す
わけではなく、単に矯正したいだけなのだから。
……と思って調べてみたら、じつは接骨院も整骨院も殆ど同じ、ということが判りまし
た。
お恥ずかしい話、「接骨」とか「ほねつぎ」って、その字面から言っててっきり、折れた
骨を外科的手術でもってつなぎ直す、みたいな意味だと思ってました。違うんですね。と
いうかむしろ、接骨院では外科と違ってギプスとか薬とかも出せないんですってね。
つまりわたしが区別ついてなかったのは、接骨院と整骨院、というより、接骨院と整形外
科だったんだ。知らなかったなあ。みんな普通に知ってることなのかしら。
ともあれ、じゃあわたしは、接骨院でも整骨院でも、どちらでも行っていいわけね。
こんど街でそういう看板見かけたら、思いきって入ってみようかしら。
いかん、遅れる
いかん、遅れる!
何度目かの目覚まし時計の音で飛び起きて、下宿先から大学のサークル部室まで徒歩20
分の距離を、大急ぎで走りまくってた時。
四つ角で自転車と、出会い頭にぶつかった。
自転車も転んだが、自分も派手にすっころんで右手を路面に打ちつけた。
だがその時は、いててててて、と声をあげた程度で、さしたる怪我をしたようには思えな
かった。自転車の人もすぐ起き上がったし、何より急いでいたのでいちいちことを荒立て
たくはなかった。お互いに軽く謝っただけで、向こうもこっちもまた走り出した。
大学の映研で、自分は助監督兼カメラ担当。時間に厳しい監督である先輩の手前、絶対に
遅刻はしたくなかったのだ。というより、自分がいないと今日の撮影が始まらない。
そうして集合時刻ぎりぎりに部室について、いざ撮影を始めようという時、治まっていた
筈の右手の痛みが、急に激しく復活した。その場で、思わずうずくまってしまうほど。
事情を聞いた先輩が云った。今すぐ医者に見せてこい、と。
いやいや、ちょっと打っただけで、医者なんて大げさですよ。
そう言って撮影を優先しようとする自分を、先輩は半ば無理矢理、とりあえず近所にあっ
た接骨院へとひっぱっていった。ひっぱっていかないと、自ら行こうとはしないと判断し
たらしい。
たしかに、事態をなめていた。手の甲の骨が、折れていたのだ。
信じられなかった。軽く路面に打ちつけただけで、骨を折るなんて。
要は、自分が思ってるほど「軽く」はなかったんだよ、と、接骨院から病院へと行き直す
道すがら、先輩が云った。
押しつけがましいほど親切すぎるこの先輩にも、似たような経験がかつてあったという。
骨は、自分が思っている以上に折れやすいのだと、先輩は語った。
こうして。しばらくは利き腕をギプスで固定され、不便きわまりない学生生活を送る羽目
になったのだった。講義を聴いてるだけなら何の支障もないのだが、映研でカメラを操れ
ないのは痛かった。
折れた手の甲より、痛かったかもしれない。好きなことができない辛さのほうが。