さて、早いもので4月になりましたね!
この時期はとにかく眠い!眠いのは気合いが足りないだとか、集中力が足りないとか、確かに言うのは簡単なのですが、中国の唐の時代の詩人、孟浩然の『春暁』で「春眠暁を覚えず」というように、大昔からこの時期はとにかく眠い!眠いものは眠いのです!
しかし、「ボクはもう疲れたよ…なんだかとっても眠いんだ…」とうなだれている少年がいたら、即救急車を呼んであげてください!…そんな話はさておき、この時期を襲う睡魔の正体には大きく3つの医学的根拠があるようです。
■日が長くなり、軽い時差ボケを起こしている
季節によって睡眠・覚醒のリズムが異なることが分かっています。
夏は、就床時刻と起床時刻が早まり、総睡眠時間が短くなります。
多くの人が慢性的な睡眠不足に陥っていますから、睡眠時間が削られてさらに睡眠不足がひどくなるため、朝や日中の眠気が強くなります。
■暖かくなると脳への血流が減ってしまう
春は、一日のサイクルでは「朝」に相当する季節です。
冬の寒い時期を乗り越えるために蓄えられていたエネルギーが春になって一気に消費され、新陳代謝が活発になっていきます。このことで血液がカラダのすみずみまで行き渡り、皮膚や髪を新しく作り替えるようになるわけです。抜け毛や皮膚の剥がれ落ちがいつもよりも多くなります。また、血流が冬の寒い時期よりも胃腸に集まり消化活動を促進されるため、食欲が増進します。結果として脳に行く血流が一時的に減ってしまい、脳が酸素不足になって眠気を感じるようになってしまいアクビを頻発したり、ウトウトしてしまうんですね。
■自律神経が季節の変化に追いつけない
春の気候の特徴は暖かくなったり寒くなったり、激しい「変動」を繰り返して少しずつ気温が上昇していきます。それに対して自律神経はその「変動」についていくために体のバランスを必死に調整しようとするんですが、例年この作業に手を焼いているわけなのです。
このことで昼の活動モード、夜のリラックスモードの切り替えがうまく行かないと、昼にリラックスモードになってしまう可能性があります。特に、春の暖かくて心地良い気候では、自律神経系の中でも緊張を和らげリラックスをする副交感神経系の働きが優位になりやすい傾向があります。こういう状況下だと、「深夜テンション」になりやすく、軽率な行動をとりやすくなったり、大きなミスをしでかしちゃったりするなどのリスクが付き纏います。
実際問題、眠くてしょうがない時は確かに仮眠をとるのが一番の方法だったりするわけですが、実際そうも言っていられないんですよね~。